見城徹:ブサイク、ハードロマンチッカー and ファイヤ 「編集者という病」

編集者という病い

編集者という病い

幻冬舎代表 見城徹さんのエッセイ集。

自分を感動させてくれた人と仕事をしたいという思いのもと、
作家にとことんのめりこんでいく。そんな編集者だそうです。
見城さんの仕事と生き様に関する考え方がひしひしと伝わってくる一冊です。


本の冒頭にはヘミングウェイの「勝者には何もやるな」より



「他のあらゆる争いや戦いと違って、前提条件となるのは、
勝者に何ものをも与えぬこと- その者にくつろぎもよろこびも、
また栄光の思いをも与えず、さらに、断然たる勝利を収めた場合も
勝者の内心にいかなる報償をも存在せしめないこと- である。」




という引用が載っています。
引用からも見てとれますが、全てを犠牲にして生き様を追求した結果何も
残らなくても良い。むしろそれが本望だ、と見城さんは日々考えていらっしゃるようです。


三島由紀夫の生き様とも共通点があるのでしょうか。
ほんとうにかっこいいとは思いますが、こういう生き方は僕には出来ない
と思い ました。あまりに寂しすぎますし、家族も大事に出来ないんで。
ひょっとしたらこんな価値観はバブルと共にはじけとんでしまうべき
レガシーだったのではないでしょうか。


もっと粋で、しかも生産的な生き方があると思います。


さようなら、見城徹さん。どうか朗らかで素敵なおじいさまになってくださいませ。



○やまだかつでないwink「さよならだけどさよならじゃない」